artist-in-residence / alternative space
Operation Table
has been inaugurated in April, 2011
News
お知らせ
遠賀川神話の芸術祭2025
「やはたアートフォレスト~パレットの樹~」関連企画として継続し、八万湯プロジェクトとの連携で企画してきた「遠賀川神話の芸術祭」は、今回から遠賀川神話の芸術祭実行員会の主催となり、例年のように八幡駅~東田周辺の施設やOperation Tableを会場とするほか、Operation Table近くのカフェ、mama福や、若松のベラミ山荘(イベント開催日の1日のみ)、山福印刷跡(イベント開催日の1日のみ)が加わり開催することになりました。
遠賀川流域は大陸との位置関係が近く、歴史、産業、文化的に重要な場所でした。「遠賀川神話の芸術祭」は遠賀川流域の本質や文化交流を検証し、地域固有の芸術表現を生み出してきました。今回も北九州周辺地域のアーティストの交流の場とした展覧会となります。
参加作家は、河村陽介、鈴木淳、鶴留一彦+森秀信、ナカムラタツヤ、福地英臣、松野真知のレギュラー・メンバーに加え、スエーデン在住で10月はじめまで一時帰国していた武内貴子が遠賀川土器に題材を得た新作をこの展覧会のために制作しました。また京都在住で、石炭や地熱エネルギーに関連したリサーチワークを実施する野村由香、広島在住で、鉄を主題とした映像やインスタレーションほか鉄の立体作品でも知られる山本聖子、仏像のような気高さとキッチュが同居した奇しげな人体彫刻を県内各所で発表している久門裕子、筑豊を拠点として活動する中村禎仁が新たに参加、そして昨年から参加した重松希も出品することになりました。そのほか若松在住で版画作家として活動しながら音楽家、末森樹とのユニットで音楽ライブを展開している山福朱実を誘い、若松にあるベラミ山荘と山副印刷工場跡を会場に、版画作品展示とライブを上演、その他、毎週末に参加作家によるワークショップやアーティストトークなどイベントを計画しています。
会期:2025年11月8日(土)~12月7日(日)
会場:さわらびガーデンモール、環境ミュージアム、北九州市立八幡図書館、mama福、
Operation Table、ベラミ山荘(イベント開催日の1日のみ)、山福印刷跡(イベント開催日の1日のみ)
参加作家:河村陽介、鈴木淳、武内貴子、鶴留一彦+森秀信、中村禎仁、ナカムラタツヤ、野村由香、久門裕子、福地英臣、松野真知、山福朱実、山本聖子
北九州市にぎわいづくり懇話会 令和7年度第2期にぎわいづくり認定事業
会場案内
各会場の休館日は異なり、また若松会場2箇所はイベント開催日のみ開場となっています。以下の情報をご参考に各会場をお訪ねください。
🄰 Operation Table http://www.operation-table.com
805-0027 北九州市八幡東区東鉄町8-18 TEL;090-7384-8169 email;info@operation-table.com
西鉄バス JR八幡駅入口/小倉駅入口から①番七条下車、天神から高速バスいとうづ号約80分七条下車徒歩4分
駐車場4台まであり。
展示作家;全員集合
🄱 さわらびガーデンモール https://www.google.com/search?client=safari&rls=en&q=さわらびガーデンモール八幡&ie=UTF-8&oe=UTF-8
805-0061 北九州市八幡東区西本町4-1-1 TEL;093-681-0697 9:00~17:30
JR八幡駅下車 徒歩1分、西鉄バス 八幡駅入口第二 下車 徒歩1分 駐車場あり(入場から90分以内は無料、以後30分100円)
展示作家;河村陽介、中村禎仁
🄲 北九州市立八幡図書館 https://www.toshokan.city.kitakyushu.jp/branches/yahata/
805-0059 北九州市八幡東区尾倉2-6-1 TEL;093-671-1128
JR八幡駅下車 徒歩15分、西鉄バス 八幡駅入口第一、市立八幡病院下車 駐車場あり(入庫から60分以内は無料、以降30分ごとに100円)
展示作家;久門裕子
🄳 環境ミュージアム https://virtual-eco-museum.com
805-0071 北九州市八幡東区東田2丁目2-6 TEL;093-663-6751 FAX;093-663-6753
JRスペースワールド駅下車 徒歩約5分、西鉄バス 八幡東区役所または製鉄記念八幡病院西口下車 徒歩約10分、東田大通入口下車 徒歩約5分
駐車場 (いのちのたび博物館横「東田博物館ゾーン共同駐車場」30分またはその端数ごとに100円)
展示作家;鶴留一彦+森秀信、野村由香、山本聖子
🄴 mama福 https://www.mamafuku.jp
805-0048 北九州市八幡東区大蔵2-11-14 TEL;093-616-0606
西鉄バス JR八幡駅入口/小倉駅入口から①番大蔵下車、Operation Tableまで(から)徒歩15分、JRスペースワールド駅から徒歩26分
駐車場はお尋ねください。
展示作家;重松希、松野真知
🄵 ベラミ山荘
808-0045 北九州市若松区山ノ堂町16-5-1
JR若松駅から徒歩16分、若戸渡船若松渡場から徒歩20分、高塔山駐車場から徒歩8分
展示作家;山福朱実、山福康政、山本作兵衛
🄶 山福印刷工場跡
808-0031 北九州市若松区西園町13-4
北九州市営バス西園町下車徒歩5分、マルショク深町店駐車場から徒歩5分
会期中イベント
11月8日(土) 14:00〜
オープニング・トーク+レセプション
参加作家で遠隔のヒトはON LINE参加、当日会場に来れない人はヴィデオトークで参加。
会場 Operation Table
参加料1,500円(トークのみは1,000円)
11月15日(土) 14:00〜
鈴木淳パフォーマンス+トーク
会場 Operation Table
参加料1,000円(お茶つき)
11月23日(日) 14:00〜
山福朱実+末森樹LIVE
会場 ベラミ山荘
参加料2,000円
11月29日(土)14:00〜
ナカムラタツヤ トーク+ワークショップ
会場 Operation Table
参加料1,000円(お茶つき)
11月30日(日)14:00〜
山福朱実+末森樹LIVE
会場 山福印刷工場跡
参加料1,000円
12月7日(日) 14:00〜
福地英臣トーク
会場 Operation Table
参加料1,000円(お茶つき)
Operation Table 会場写真
松野真知
1983年北九州市生れ。2010年名古屋芸術大学美術学部絵画学科卒業後、松野牧場就農、うきは市在住。主な個展に「LIGHT OF DAY」(2012 千草ホテル/北九州市)、「Always Fresh, Always the Same」(2021 gallery SOAP/北九州市があるほか、「批評する身体:メディアと社会と表現と」(2018 アートラボあいち/名古屋市)「遠賀川神話の芸術祭」(2021,2022)に参加。「第35回QMACセミナー 松野真知トーク『ドクペルーの映像作品制作に参加して』」(2023, Operation Table)開催。


福地英臣
1973年生まれ。2001年現代美術センターCCAリサーチプログラム修了。2009年から北九州市のアートスペース「八万湯」の運営メンバーとして活動。現在、日本経済大学 経営学部教授。個展「我が身 果てても、愛は 死なない、から、」( 2023 Artas Gallery/福岡市),「Culture サブカルチャー #身体 #場所 #メディア」(2024 IAF SHOP*/福岡県)など展覧会出品及び企画も多数。
重松希
1977年北九州市生まれ。2006年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻彫刻コース修了。個展に「重松希展 水の流れ・伝う音」(2010 千草ホテル/北九州市) 「ことばをひとつ・重松希個展」(2025 gallery wabi/宗像市)などがあるほか「響きあうアート宗像」(2024 宗像市)、「遠賀川神話の芸術祭2024」に参加。
鈴木淳
1962年福岡県生まれ。1987年熊本大学理学部生物学科卒業。94−95年CASKサマースクール参加。95年より現代美術家としての活動を開始。映像・写真・立体・絵画・パフォーマンスなど多種多様な表現で展開してきた。個展「なにもない、ということもない」(福岡市美術館 2012年)ほか個展、グループ展多数。福岡市のart space tetraにて2025年の1年間毎月1回2日間の「On the Bed 2025, etc.」開催中。「糸島芸農2025」(福岡県糸島市)に参加。
河村陽介
1988年福岡県宮田町(現若宮市)生まれ。2010年九州産業大学芸術学部美術学科卒業。2010年筑豊に戻り織田廣喜美術館にて臨時職員として勤務(2011年辞職)。2012年夏ゴットンアートマジック実行委員、作家兼スタッフとして活動。遠賀川神話の芸術祭2021から参加。現在作家として筑豊を拠点に活動中。
久門裕子
1983年福岡生まれ。2007年東京造形大学造形学部美術学科彫刻専攻卒業。個展に「7ヶ月間の記録〜ここに存在したことを留めておきたい〜」(2011 ギャラリーアートリエ/福岡市)、「久門裕子展」(2020 大川市立清力美術館)ほか「香椎宮アートプロジェクト」(2022, 2024 福岡市)、「信覚寺2024」(福岡県朝倉郡)、「糸島芸農2025」(福岡県糸島市)に参加。
鶴留一彦+森秀信
個別のアーティストとして活動していた2名がが2011年宇部アンデパンダン展を機に結成したユニット。山口現代芸術研究所(YICA)グループ展での発表ほか、ギャラリーSOAPでの「KANMON」 シリーズの展覧会(2014, 2016, 2019)、「ダスト・イズ・マネー」 (宇部市 2017)、「前橋映像祭」、「遠賀川神話の芸術祭」に出品。
野村由香
1994年岐阜県生まれ。2019年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻 修了。主な展覧会に「transmit program 2022」(@KCUA/京都)「神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond」(兵庫)、「アーティスト・イン・レジデンス プログラム 2025 あたらしい場所」(アートギャラリーミヤウチ、広島)、「半井桃水館芸術祭 シャンデリア2025」(対馬市)等がある。
山本聖子
1981年京都府生まれ。2006年京都造形芸術大学大学院芸術研究科修了。ポーラ美術振興財団在外研修員としてメキシコシティに滞在(2013)、DordtYart にてレジデンス(2015 ドルトレヒト/オランダ)、2020~25年まで福岡に在住、2024 年 福岡アートアワード優秀賞。「鉄と美術」(2026 北九州市立美術館)に参加予定。現在 広島市⽴⼤学芸術学部彫刻専攻講師。
ナカムラタツヤ
1964年福岡県生まれ。1993年「コンテンポラリーアートの冒険」(IMS,福岡市)以来、美術家として活動。「槻田アンデパンダン」(2017, 筑豊市場/北九州市)、「九州コンテンポラリーアート展」(2019, 佐賀県立美術館)参加のほか、個展「TRACE 記憶をなぞる」(2024 MANOMA/福岡市)、「TRACE 知らない誰かの記憶をなぞる」(2025 bgallery wabi/宗像市)開催。
武内貴子
1979年 福岡生まれ。2004年 福岡教育大学大学院美術科修了。「結び」をコンセプトにした作品制作によるインスタレーションを得意とし、海外でも活動を展開。2018年8月よりスウェーデンに拠点を移す。渡欧後もFUKUOKA WALL ART PROJECTや糸島”Blessing og Light”、 Tiger88 Art Fairなどに参加、絵画作品を発表している。
中村禎仁
1982年生まれ。福岡県田川郡出身。Alternative space hacoでの個展『サラダはじめました』(20110)以降、光と闇をテーマに作品を発表。いいかねPaletteとNPO法人アーツトンネルを拠点に活動。「響きあうアート宗像」(2024)、「筑豊でartする」(2024, Artist Cafe Fukuoka)に参加。2025年10月sleepy cafe noco(嘉麻市)にて個展。
山福朱実
1983年北九州市生まれ。2004年に木版画の制作をはじめる。木版画絵本「砂漠の町とサフラン酒」(2005)、創作絵本「ヤマネコ毛布」(2015)があるほか、石牟礼道子「水はみどろの宮」に挿画を制作し出版(2016)、2017年東京生活から北九州へ帰郷、若松に樹の実工房を構える。末森樹とのユニットで歌とギターによるライブも展開。
第43回QMACセミナー 開催のお知らせ
何やら見覚えのある写真・・・・・そうです、5月に予定していた「ミソ先輩の味噌づくりワークショップ」、講師の事情で延期となりお待たせしていましたが、開催が決まりました。味噌づくりには最適のいい季節となりました。QMACセミナーでは初めて食の講座、ミソ先輩という異名が独走しいまではすっかり味噌研究家といってもよいほど味噌に漬かっている井筒美穂さんが講師です。WS参加の皆さんには1kgの味噌をお持ち帰りいただきます。WSの後はミソ先輩がときどき市内某所で開いているみそまる食堂開店です。はがまで炊いたご飯に豚汁+αつきの味噌づくしメニューをお楽しみください。
第43回QMACセミナー(再開)
「ミソ先輩の味噌づくりワークショップ」
日時;2025年10月26日(日) 14:00~17:00
講師;井筒美穂
場所;Operation Table 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
会費;2,500円 (WSのみは1,500円 アフターWSはみそまる食堂開店です。)

《ながさきから帰ってきたアールブリュットの2人》
「長崎ビース文化祭2025 アール・ブリュット展」に北九州から参加していたイブさん、斎藤龍樹さんの作品が北九州に戻ってきました。お二人の作品はそれぞれご自宅や所属施設に戻されますが、その前にちょっとだけ!第43回QMACセミナーの開催に合わせて、2日間のみOperation Tableに展示しています。長崎へ行く機会のなかった方には、ぜひご覧いただきたいものです。
日時:2025年10月25日(土)、26日(日)の2日間 11:00~17:00
場所;Operation Table 北九州市八幡東区東鉄町8-18
「ミソ先輩の味噌づくりワークショップ」参加の方以外は入場無龍です。
本日から5日間開催の「MINMIN MINEKI 言葉を超える〜村田峰紀のトーク&パフォーマンス」をご案内します。

第47回QMACセミナー
MINMIN MINEKI 言葉を超える〜村田峰紀のトーク&パフォーマンス
会期 2025年9月19日(金)~23日(火・祝)
時間 11:00-18:00
会期中イベント
村田峰紀 トーク&パフォーマンス
9月23日(火・祝) 14:00-16:00
参加料 1,000円
トーク&パフォーマンス終了後レセプション
参加料 1,000円
会場 Operation Table/QMAC 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
村田峰紀は1979年生、群馬県前橋市在住のパフォーマンス・アーティスト。2000年代はじめから「背中に描く」など激しい身体の動きを伴うローイング・パフォーマンスをはじめた。最初は自らの身体を支持体とするドローイングだったが、やがて支持体は、シャツ、紙、キャンバスから板やモニターなどと広がり、動きも自分では見えない背中に描くパフォーマンスから、箱の中に入り腕だけを出して描くパフォーマンスなどと展開してきた。Operation Tableでも展覧会「とらんしっとー世界通り抜け」(2012)、「漂着」(2015)に参加しパフォーマンスを行った。昨年も「遠賀川神話の芸術祭」にて手術台の上で凄絶パフォーマンス「辞書の手術」を上演した。今回もArt Fair Beppu 2025に参加のため九州入りする機会にこのセミナー開催が決まった。https://artfairbeppu.com/artists/muratamineki/
9/19から23までの5日間はOperation table ギャラリーにてパフォーマンスの痕跡としてのオブジェを展示し、北九州でのパフォーマンス記録動画を上映する。
村田峰紀パフォーマンスの痕跡オブジェを展示しているメインギャラリー
メインギャラリーの前室には、群馬で村田と親しく活動してきた白川昌生・白川智子の作品および、「Morgan O'Hara どこでもエンピツ」(@Operation Table 2014)の機会に、村田がジョイント・パフォーマンスを行ったMorgan O)Haraのドローイングを展示しています。
7/31~8/3に開催の田中奈津子、草野貴世による4日間展示+ワークショップをご案内します。
第45回QMACセミナー
のっけむし「笑門来福〜笑う門には福来る〜」
4日間のインスタレーション
2025年7月18日(金)〜21日(月•㊗️) 11:00〜18:00 入場無料
レセプション&アーティスト•トーク
2025年7月19日(土) 17:00〜
参加費 1,000円 (tea/wine&sweets/food)
ぬりえワークショップ
2025年7月20日(日) 14:00~16:00
参加費1,000円(材料費+打上げ茶会)
会場;Operation Table/QMAC 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
のっけむしさんは別府在住の妄想美術作家。布や紙に絵を描いたり、いろいろな素材で立体作品や小さなオブジェを作ったりしています。「うん星人」や「いいんだよさん」などオリジナル・キャラクターが登場します。今回のセミナーでは、「ウフフ」と笑ってしまうような4日間展示とぬりえワークショップを開きます。みなさま、笑壺をかかえてご来場ください。
展覧会歴
2020年 CIAO!2020 大分市美術館 大分市
2021年 のっけむし展 個展 アートプラザ 大分市
2022年 MONSTERExhibition2021 2022 渋谷ヒカリエ 東京
2022年 妄想空想待合室 由布院駅アートホール 由布市
2023年 のっけむし作品展 かたつむりにすいこまれる ワークショップ KURUKURU 別府市
【会場写真】
【ぬりえワークショップ 2025年7月20日(日)】
第46回QMACセミナー
「交叉する水平/垂直-田中奈津子と草野貴世 染めの術」
会期 7月31日(木)-8月3日(日)
時間 11:00-18:00
会場 Operation Table/QMAC 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
イベント予定
8月2日(土)14:00 チャンティン(ろうけつ)ワークショップ 参加費 2,000円
8月2日(土)16:00 レセプション 参加費1,000円
8月3日(日)13:00 トーク 田中奈津子✕草野貴世 参加費1,000円
8月3日(日)15:00 藍染+脱蝋ワークショップ 参加費2,000円
ワークショップは両日とも参加人数5名と制限がありますので予約をおねがいします。
TEL;090-7384-8169 email; info@operation-table.com
田中奈津子はインドネシアへ渡った2020年以来、当地の蝋結染バティックに魅かれ、最近では自身の作品にも採り入れています。また蜜蝋、鉛、ベルベットなど、特有の素材を組合せてオブジェやインスタレーションを展開してきた草野貴世は、2019年以来、藍の葉、泥藍や、発酵した藍液も作品の一部として藍を使うようになります。
枝葉を広げる樹木や植物のような線をチャンティンしてバティックを染める田中の流儀はいわば水平の浸透、藍甕に見立てた椀や深皿で建てた藍を糸や布が吸い上げる草野の方法を垂直の浸透となぞらえました。今回の展示やワークショップで、両者の染めの術が交叉するところが期待されます。
Operation Tableでは、エントランスルームに田中+2名の作品、メインギャラリー倉庫に草野映像作品、ベッドルームに田中作品、またワークショップ会場となるメインギャラリーには、草野の藍壺やWSに使う布のほか、写真やテキスト資料を展示します。
ワークショップは8/2と8/3のプログラムが異なるもので、2日続きでひとつの作品が完成する仕組になっています。だから実は両日参加が理想です。8/2は田中によるチャンティン(蝋描き)、そして8/3が草野による藍染のワークショップとなっています。ひとつの布をまずチャンティンし、翌日、それを藍で染め、その後、脱蝋(お湯で蝋を落とす作業)をします。ちなみに蝋結ワークショップは初心者を想定してます。技術を深めるワークショップではなく、みんなでお話ししながらチャンティンをし、現地の仕事の雰囲気を体感することが目的です。 1日目しか参加できない方は蝋描きした布を持ち帰らず、藍染の部分を草野に委ねることになり、2日目のみの方は蝋描きなしで藍染に入るということです。8月2日のみ参加の方で、翌日の藍染部分を委ねる方は参加料+1,000円となります。あるいはお2人ひと組で申し込み、両日で別の工程を担当し、1枚の布を共同で仕上げることもできます。
田中奈津子さんは、現在、小倉の Gallery SOAPでも個展「The Garden of Forgiveness 」開催中です。上記のOperation Tableでの4日間展示+WSは、その最後の4日間と重なっています。
https://www.instagram.com/gallerysoap.jp/
【事前に藍を建てる 2025年7月23日】
ワークショップのための最初の準備作業、藍建てが始まりました。田中さんがインドネシアから持ち帰った藍ペースト(泥藍)を、草野さんが水に溶き、時間をおいて沈殿させてから混ぜ始めます。また糖分+焼酎などの媒材を混入して、WS当日まで、毎朝毎夕、藍を溶いた水を混ぜて、次第に藍建菌が発酵し泡が立ち色が変わっていくのをチェックしながら《生きている藍》を見守っていきました。
【会場写真】
【田中奈津子 チャンティン(ロウケツ) ワークショップ 2025年8月2日 14:00~17:00】
田中奈津子さんの指導のもと、インドネシアの工房で現地の職人さんたちがやるように手のひらの上でチャンティンし、思いおもいの図像を一枚の布に蝋がきしました。木軸の先にためた蝋を少しずつペン先で押し出しながら描く道具を使いました。最後は一枚の布に参加者全員で描く共同制作でワークショップを終えました。
【田中奈津子x草野貴世 トーク 2025年8月3日 13:00〜14:30】
久留米絣の藍染リサーチから始まって、藍の様々な在りように魅せられ藍の世界に浸かっていく草野の報告、インドネシアでバティックの工房を訪ね、手のひらの上で布に蝋描きするチャンティンの技法を学びながら自身の絵画制作にも影響を受けていった田中の体験が語られ、両者から今後の制作の方向までをお聞きしました。
【草野貴世 藍染ワークショップ 2025年8月3日15:00~17:00】
チャンティンWSと両日参加の方は、前日チャンティンした布にそのまま藍を染めていき、当日のみの方は、布を折ったり糸で縛ったりしながら紋様入りの藍染を施しました。
【草野貴世 藍染続行 2025年8月4日】
草野さんがおひとりで、チャンティンだけ参加の方の布と、参加者全員でチャンティンを入れた共同制作の大きな布を藍に染めました。成果品を天日に干した有り様はまるでアジアの染工房のようでした。
【田中奈津子 脱蝋作業 2025年8月9日】
今度は田中さんがお一人で、チャンティン+藍染の作品を脱漏していきました。これでようやく完成です。
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第44回QMACセミナー 終了しました
「傷からの芸術─ヒロシマからの芸術が問いかけるもの─」
日時:2025年6月22日(日)14:00~16:00
講師:柿木伸之(西南学院大学教授/美学•哲学)
会場;Operation Table/QMAC 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
会費;1,000円 (トーク後お茶/wineの会続きます。トークのみの方は500円)
現在西南学院大学で美学を中心に研究を繰り広げられている柿木さんは、2021年3月まで研究の拠点を広島市立大学に置いていました。専門は近現代ドイツの美学思想ですが、広島で被爆した詩人や美術家の作品や体験を主題にした研究もあります。今回のセミナーでは、それらの研究を基に、殿敷侃の作品を中心に「ヒロシマからの芸術が問いかけるもの」についてお話しいただきます。専門のヴァルター・ベンヤミンの研究と関連した内容も含め、現在の関心領域についてお聴きします。被爆80周年の夏が近づく時期に、意味深いセミナーとなります。みなさまのご来場をお待ちしています。
1)
2)
3)
4)
5)
6)
1)『パット剝ギトッテシマッタ後の世界』インパクト出版会 2015年
2)『燃えガラからの思考』インパクト出版会 2022年
3)殿敷侃《自画像の風景》1975
4)柿木伸之さん
5)『ベンヤミンの言語哲学』平凡社 2014年
6)『ヴァルター・ベンヤミン|闇を歩く批評』岩波書店 2019年
下記の第43回QMACセミナーは、講師の都合により延期となりました。次回の日程が決まりましたらまたご案内します。
第43回QMACセミナー
「ミソ先輩の味噌づくりワークショップ」
日時;2025年5月17日(土) 14:00~17:00
講師;井筒美穂
場所;Operation Table 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
会費;2,000円 (WSのみは1,500円 アフターWSはみそまる食堂開店です。)
〈初めの2点と最後の図版は井筒美穂 提供 他は進藤真世美 撮影〉
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第42回QMACセミナーご案内 終了しました。
「旧門司駅遺構の消滅から始まるもの」
講師:安部和城(学芸員)
日時:2025年4月5日(土) 14:00~15:30
場所:Operation Table 北九州市八幡東区東鉄町8-18
https://operation-table.com/index.html
会費;1,000円 (トーク後お茶/wineの会あります。トークのみの方500円)
北九州市門司区の複合公共施設の建設予定地から発見された旧門司遺構(初代門司駅、1891年開業)は、保存を提唱するユネスコの諮問機関イコモスや歴史考古の学識者をはじめ市民グループの訴えにも関わらず、北九州市の決定により解体工事が進められました。4月のQMACセミナーでは、この貴重な遺構の出土発掘調査に関わった学芸員、安部和城さんを迎え、失われた旧門司駅遺構が近代史や建築史に有した意義についてお話を伺います。

〈初めの3点は安部和城 提供、他は進藤真世美 撮影〉
またこの4月はじめの1週間、門司区在住の美術作家、土田恵子さんの旧門司駅遺構を主題にした絵画作品による個展が開催されています。安部学芸員のQMACセミナーへおいでの方は、ぜひその前に旧百三十銀行ギャラリーをお訪ねください。
土田恵子「ふくらむ穴 旧門司駅遺構」
4/1(火)13:00-17:00
4/2(水)〜7(月) 10:00-17:00
北九州市八幡東区西本町1-20-2
旧百三十銀行ギャラリー
http://www.130gallery.jp/posts/news76.html
〈初めの1点以外は川浪千鶴 撮影〉
安部和城さんの「旧門司駅遺構の消滅から始まるもの」は満員の会場で熱気の中、行われました。講演は「旧門司港遺構とは;発掘調査の成果と価値の中核について」「私達は遺跡とともに何を失った/失うのか」「文化財を護るために、〈消滅〉から教訓にする」と順序立て進められ「門司港と門司駅の建設が同時に進んだことを示す痕跡」など発掘を通して判明された知られざる歴史の一端も興味深く語られました。
〈後の3点は川浪千鶴 撮影〉
安部さんのトーク終了後、セミナーに出席されていた現場作業員さんから、驚きの発掘現場模型パネルが安倍さんに贈られるという感激の場面もありました。「泥だらけの一輪車、〈安部班〉のシール、ツルハシと発掘物の茶瓶、機関車庫の基礎」がリアルに再現されていました。
〈安部和城 提供〉
Operation Tableのギャラリーでは、セミナーの当日、QMACコレクションを展示していましたが、土田恵子さんからお借りした、旧門司港遺構を主題に描いた木炭素描6点とセメントなどを画材にしたキャンバス小品2点も展示の一部に加わりました。
〈川浪千鶴 撮影〉
門司出身で詩人の平出隆さんは昨年福岡県文化賞を受賞された際の授賞式スピーチや、それを受けたラジオ・インタヴューでも、旧門司駅遺構が破壊されたことへの無念と憤慨を語っておられます。ぜひご一読一聴おすすめします。
https://www.facebook.com/share/16Fvuytrh1/?mibextid=wwXIfr
2024 12 20 「初代門司駅遺構」の破壊へ一言 平出隆緊急出演 仲谷一志・下田文代のよなおし堂 RKBラジオ radiko https://youtu.be/jozOU_PNoi8?si=-Dyk3WWv38Jv7jsQ@YouTubeより
ちょうど開催から1年経ちましたが、このたび2024年2月23日~3月23に開催していました「アキレスと亀と旅ねずみ」の展評を吉川神津夫さんに寄せていただきました。(リンクはこちら) 展覧会直後に花田伸一さんからのエッセイもすでに掲載済みなのですが、展覧会終盤に京都からおいでになった吉川さんが展覧会をご覧になって、展覧会の典拠のひとつでもある寺山修司の「レミング」を初演でご覧になったことなどをお聴きし、別の視点で展覧会評を書いていただけるのでは、とお願いしていたものです。この機会に5期に分けて展示替えが実現された展覧会の展示模様をスライドショウにしてまとめ5つの動画を掲載しました。(リンクはこちら)
QMACセミナーのご案内
第40回QMACセミナー

ノルデの展覧会図録 藤本真帆学芸員
エミール・ノルデの東アジア滞在と水墨画の影響関係
講師;藤本真帆(新美術館建設室/福岡県立美術館学芸員)
日時;2025年2月23日(日) 14:00~15:30
会費;1,000円 (トーク後お茶の会あります。トークのみの方500円)
ドイツ表現主義の画家、エミール・ノルデ(1867 - 1956)は強烈な色彩と激しいタッチの絵画作品で知られています。「自由闊達な表現の水彩画」も多く残されており、藤本さんは、それらの水彩画に東アジア美術の影響を見ています。ノルデの影響関係といえば、これまでオセアニア美術との関連から語られることが多かったのですが、「日本を含む東アジアでの滞在記録や、日本に関わる遺品の分析、和紙使用」の事例を検証して、ノルデと日本の関連に言及します。(「 」は藤本さんのテキストから引用)
現在は新福岡県立美術館建設準備の担当で展覧会企画の業務から離れていらっしゃる藤本さんは、この間も、研究や学会発表を続けて来られました。その成果のひとつとして、今回のテーマがえらばれています。
また3月には、ただいま北九州市立美術館で開催中の「磯崎新の原点 九州における1960-70年代の仕事」を企画された学芸員の落合朋子さんに、展覧会準備から開催までの経緯や展示内容についてお話を伺います。
第41回QMACセミナー

「磯崎新の原点」図録表紙 西日本シティ銀行1Fエントランスホール 野見山暁治による天井画
磯崎新の原点 九州における1960-70年代の仕事
講師;落合朋子(北九州市立美術館学芸員)
日時;2025年3月9日(日) 14:00~15:30
会費;1,000円 (トーク後お茶の会あります。トークのみの方500円)
磯崎新(1931-2022)の設計で1974年に開館した北九州市立美術館は昨年50周年を迎えました。この展覧会「磯崎新の原点」は磯崎が九州で手掛けた初期の仕事に焦点をあてるものです。注目すべきは、北九州市美に先立つ1971年に竣工された福岡相互銀行本店(のちの福岡シティ銀行、現西日本シティ銀行)の設計です。長らく博多駅前のランドマークであったその本店ビルは、博多駅周辺の再開発事業の一環として、2020年に建替え工事に入っています。この機会に、銀行内に展示されていた美術作品の寄託が決まり、「磯崎新の原点」展覧会の企画も立上りました。QMACセミナーでは、この数年、磯崎建築と西日本シティ銀行(四島)コレクションの調査と展覧会準備に関わってきた落合学芸員にお話いただきます。展覧会は3月16日(日)まで開催中、ご覧になった方もこれからの方も、どうぞ落合学芸員の力のこもった企画の背景を語るトークにおいでください。
11月9日から24日まで開催していました「遠賀川神話の芸術祭」にライターの黒川智子さんから展評を寄せていただきました。
村田峰紀のパフォーマンス映像と画像を掲載しました。
8月〜9月に開催していました「「NAGAB 長崎からのアール・ブリュット」、うらんたん文庫の藤田学さんから展評を寄せていただきました。
QMAC企画からの第三弾となる黒岩恭介著『フランク・ステラ さまざまな視点から』を発行しました。
ここをクリック
終了して1年余りが過ぎた展覧会ですが、昨年6月23日から8月27日まで開催していた「林檎と蜜柑の数え方」の展評に替えて、東アジア現代美術研究者の藤田千彩さんによる三津木晶さんへのインタビュー記録を公開しています。
なお藤田千彩のインタビューは22,000字に及ぶ長いものでしたので、ホームページ掲載用には短縮版を、フル・ヴァージョンはリンクを張ってお読みいただけるようにしています。
このたびQMAC企画から『高松次郎インタビュー記録集』を刊行しました。
黒岩恭介「フランク・ステラ、思い出すことなど」を掲載しました。
「アキレスと亀と旅ねずみ」展の展評を佐賀大学の花田伸一さんに寄せてもらいました。
遠賀川神話の芸術祭2024 は過去の展覧会へ移動しました。
昨年、QMAC企画から刊行された『アーサー・ダントを読む』に続き、QMAC企画第2弾となった黒岩恭介著『コンセプチュアル・アートの三人』を発行しました。
2023年11月29日で終了した「やはたアートフォレスト 2023~パレットの樹~関連企画 遠賀川神話の芸術祭2023~石炭と鉄/山本作兵衛✕青木野枝」展のために、上野朱さんから作兵衛翁を詠った「作兵衛升歌」「栓友-作兵衛・タツノの場合」の2篇とその解説、また落合朋子さん(北九州市立美術館学芸員)から展評を、そして青木野枝さんから、急遽開催が決まった展覧会への思いを綴ったエッセイを寄せていただきました。
桑山忠明(1932-2023)さんの訃報が届きましたので、お知らせします。8月13日(金)にニューヨークで家族に看取られながらお亡くなりになりました。後日偲ぶ会を計画しているそうです。ご冥福をお祈りします。
桑山忠明追悼展のお知らせ
会場:Marlborough Galley, 545 West 25th Street, New York, NY10001
会期:2023年11月9日 ー 2024年1月12日
初日は午後5時にオープン
8月27日終了の「林檎と蜜柑の数え方」の会場写真と出品作家2名+真武の各エッセイを掲載しました。
33rd QMACセミナー「寺山修司と高松次郎の68/72」真武真喜子(インデペンデント・キュレーター/Operation Table)をご案内します。
2019年の第30回以来、コロナ禍のため中断していましたQMACセミナーを再開いたします。
第31回目となる再開第1弾は、QMACセミナー第0回から17回までに4回ほど「アーサー・ダントを読む」という連続講義をしていただいた黒岩恭介さんにお願いしました。
これに続いて次週は、関西を拠点にアートライターとして活動する藤田千彩さんにおいでいただきます。詳細はこちらをクリック。
※終了した展覧会については、トップ・メニューの【exhibition/・past】にまとめています。
※終了したセミナーについては、トップ・メニューの【event】にまとめています。
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写真家、山本糾さんの「ミシンと蝙蝠傘」です。「ミシンと蝙蝠傘」は2017年Operation Tableで開催された山本糾さんの展覧会タイトルであり、その中心となった出品作でした。印画紙にプリントされたモノクロ写真を屋外に設置する方法をずっと検討して2年が経ったのですが、このたび彫刻家、古賀義浩さんの製作したガラスフレームに入り、設置も古賀さんにやっていただきました。カラフルな素材や筆跡も残る壁画の中に、モノクロームの硬質な写真作品が加わり、外壁ギャラリーも一層バラエティに富んだものになりました。みなさま、通りすがりに、また展覧会やイベントにおいでの機会に、ぜひご覧ください。

山本糾「ミシンと蝙蝠傘」(右図)が仲間入りしたOperation Table外壁右中段
2018年11月23日、Operation Table外壁に新しい作品が加わりました。古賀義浩さんの石板レリーフです。いつもは水平線や山の稜線を思わせる抽象的な1本の線が走っている古賀さんの石板レリーフ、ここでは他の壁作品と同じく、手術台+蝙蝠傘+ミシンをテーマにしているので、手術台から浮き上がったミシンから青い糸の刺繍が縫いだされているような蝙蝠傘をかたどった線、曲線をつなぐために、きちんと並んでいる石板も不連続多方向につながっています。お近くまでいらっしゃる方はぜひお立ち寄りご覧になってください。

11月23日(金)に壁の作品がひとつ新たに設置されます。古賀義浩さんの石板レリーフです。ただ今絶賛制作中なので、まだどんなものになるのか???ですけど、乞うご期待。すでにある壁の作品たちと同じく、手術台とミシン+蝙蝠傘がテーマです。古賀さんが以前から制作発表してきた石板レリーフのタイプの作品となります。公開設置と記念トークをご案内します。
2018年11月23日(金・祝)
13:00 公開設置
14:00 記念トーク 古賀義浩
16:00 レセプション
場所 Operation Table
参加費 500円(レセプションは+1,000円)
古賀義浩さんは2016年に開催された「行雲流水 青木野枝+古賀義浩」@Operation Tableの展覧会アーティストです。
http://operation-table.com/koun.html